お知らせ
掲載日:2025/10/29|石川
石川県輪島市名舟町(なふねまち)で、400年以上受け継がれる御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)が第47回「サントリー地域文化賞」を受賞しました。400年以上の歴史をもつ「御陣乗太鼓」を地元の神事として受け継ぎながら、長年にわたり観光客向けにも積極的に上演。能登半島地震後には全国各地で公演を行い、地域の誇りとして復興への希望となっている点が評価されました。
■「サントリー地域文化賞」とは
※贈呈式の様子
サントリー文化財団が、全国各地で展開されている芸術、文学、伝統の保存・継承、衣食住での文化創出、環境美化、国際交流などの活動を通じて、地域の文化向上と活性化に貢献した団体、個人に、毎年贈呈している「サントリー地域文化賞」。1979年の創設以来、第47回の受賞者を加えると250件を顕彰しています。
■太鼓を打ち鳴らし、迫力あるパフォーマンス
※和倉温泉の旅館「あえの風」での公演の様子
御陣乗太鼓は、1576年の上杉謙信による能登半島侵攻の際、名舟村の住人が木でつくった仮面と海藻の頭髪を身に着け、太鼓を打ち鳴らして上杉軍を退散させたことに由来するといわれています。 以後、勝利を氏神に感謝するために太鼓を奉納する習わしが生まれ、伝統芸能として引き継がれてきました。
御陣乗太鼓は夜叉や幽霊などの面をつけた6人の打ち手が、代わる代わる一つの太鼓を打ち鳴らしていきます。雄叫びを上げながら、激しく太鼓を叩くため、演技後は息が切れ、手が痺れて動かなくなることもあります。
「御陣乗太鼓保存会」が1960年に発足して以降、観光客向けの公演にも力を入れ、地元の宿泊施設での公演は、多いときで年間3,000回以上にのぼることもありました。こうした地元での公演が評判を呼び、メディアにも紹介されたことで、御陣乗太鼓は能登を代表する郷土芸能として広く知られることとなりました。
■過去から未来へ希望をつなぎ、能登と全国の架け橋となる御陣乗太鼓。
※名舟町でのメンバー集合写真
2024年1月1日の能登半島地震により甚大な被害を受けた名舟町は、一時封鎖となり、ほとんどの住民が町外へ避難しました。震災後、能登での公演の場を失った保存会に、全国から出演依頼が相次ぎます。メンバーたちは奇跡的に被害を免れた太鼓と面を携えて全国を飛び回り、能登と全国をつなぐ架け橋として太鼓を叩き続けています。
県外公演では「昔、能登で御陣乗太鼓を見たことをよく覚えています」と話しかけてくれる人も多く、過去、そして現在の保存会の活動が、能登と全国をつなぐ架け橋となっています。町外での避難生活を続けるメンバーもいる中、メンバーが願うのは、生活の一部である御陣乗太鼓を「地元で」叩くこと。震災を乗り越えて、太鼓の音が再び能登の夜に響くことを、多くの人々が待ち望んでいます。
サントリー文化財団は、今後も「サントリー地域文化賞」などの取り組みを通して、日本の地域文化の向上をサポートしていきます。
▼関連リンク
・サントリー文化財団「地域文化賞」のサイト
・第47回 サントリー地域文化賞決定(ニュースリリース)
| 対象都道府県 | 石川 |
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